を実数とし,実関数のフーリエ変換と,その逆フーリエ変換をそれぞれ以下のように定義する.
ここでは自然対数の底,は虚数単位である.を正の実定数として,実関数を以下のように定義する.
以下の問に答えよ.(問1)と(問2)は導出を省略し,答えのみ示せ.(問3)と(問4)は答えに加えて導出の過程も示せ.
(問1) のフーリエ変換を求めよ.
(問2) を実数とし,実関数をと定義する.のフーリエ変換をとその複素共役を用いて表せ.
(問3) を複素数とする.図1の積分経路に沿った周回積分
を考える.はとを結ぶ線分,は原点Oを中心とする半径の上半円である.ただし,とする.はそれぞれの実部と虚部を表す.
(i) 式(1)の被積分関数のにおける極とそこでの留数を求めよ.
(ii) 式(1)に留数定理を適用し,積分
を求めよ.で,に沿った積分の寄与がなくなることを用いてよい.
(問4) (問2)で求めたの逆フーリエ変換を求め,の関数としてその概形を描け.

解答:
(問1)
(問2)
とおくと、
(問3)
(i) とする.
極は分母が となる .
における極は のみである.
ここでの留数は、
(ii) 留数定理より、
また、積分の経路を分けると である。 のとき、ジョルダンの補題により となるため、
(問4)
(問1)と(問2)より、.
のとき、(問3)(ii)の結果を用いて、
は実偶関数であるため、その逆フーリエ変換 も実偶関数となる(被積分関数で と変数変換することでも示される)。したがって、 のときは となる.
以上をまとめて、
概形について: で最大値 をとり、 で に漸近する偶関数の山型曲線となる。