以下の問に答えよ.
(問1) 実正方行列 を
とする.ただし とする.このとき,以下の問に答えよ.導出の過程を省略し,答えのみ示せ.
(1) 行列 の固有値 を求めよ.ただし, とする.
(2) 行列 の固有ベクトル を求めよ.ただし,固有値 に対応する固有ベクトルをそれぞれ とする.
(3) 正の整数 に対して, を求めよ.
(問2) 実対称行列 の固有値を () とし,対応する固有ベクトルをそれぞれ とする.このとき,以下の問に答えよ.
(1) の制約のもとでの の最小値を求めよ.答えに加えて,導出の過程を示せ.
(2) () の制約のもとでの の最小値を求めよ.導出の過程を省略し,答えのみ示せ.
ただし, は正の整数, は 次元実ベクトル, は転置とする.
(問3) 実正方行列 を
とする.行列 の固有値を () とする.このとき,以下の問に答えよ.
(1) 以下を を用いて示せ.導出の過程を省略し,答えのみ示せ.
(2) 以下が成立することを示せ.ただし は自然対数の底, は の階乗, は行列式とする.導出の過程も示せ.
解答:
(問1)
(1) 行列 の特性方程式 を解く.
固有値は となる.
条件 より であるため, が成り立つ.
したがって, より
(2) に対する固有ベクトルを求める. より
であるから,
に対する固有ベクトルを求める. より
であるから,
(3) 行列 を対角化する. とおくと, となる.
ここで, より であるため,
であるから,これを代入して計算する.
(問2)
(1) 実対称行列 の固有ベクトル は正規直交基底をなすように取ることができる.
任意の はこの基底を用いて展開できる.
このとき,内積の性質より次が成り立つ.
これらを用いて与えられたレイリー商を評価する.
であるから,すべての に対して となるため,
等号は ,すなわち のときに成立する.
よって,求める最小値は
(2) 制約条件 () により, の展開係数は となる.
このとき であり,レイリー商は
となるから,最小値は
(問3)
(1) 行列 の特性多項式 を考える.これを展開したときの の1次の項の係数は,2次の主小行列式の和の符号を反転させたものとなる.
一方,固有値が であるため,特性多項式は次のように因数分解される.
両式の の1次の係数を比較して,
(2) 行列指数関数の定義 を用いる.
行列 は複素数の範囲で適当な正則行列 により上三角行列 に変形(シューア分解)できる.すなわち であり, の対角成分は の固有値 である.
が上三角行列であるため, も上三角行列であり,その対角成分は となる.
したがって, も対角成分が の上三角行列となる.
行列式は相似変換において不変である性質を用いると,
上三角行列の行列式はその対角成分の積に等しいため,
以上より,与えられた等式が成立することが示された. (証明終)
第一题是一道关于马尔可夫矩阵的经典计算题,矩阵列和为1这一性质保证了它必然有一个特征值为1,且根据迹和行列式可以快速写出另一个特征值。在求矩阵的高次幂极限时,利用对角化将矩阵拆分成相似对角阵的形式是标准做法,并且因为另一个特征值的绝对值严格小于1,其高次幂趋于零矩阵,从而简化了极限情况下的计算过程。第二题考察的是实对称矩阵二次型中的瑞利商性质,任意向量都可以用标准正交特征基底展开,代入二次型后就能明确观察到特征值对应着瑞利商的极值边界,通过附加正交约束可以依次提取出次小特征值。第三题则是矩阵论概念的延展,第一小问其实是考查特征多项式的系数与其主子式和之间的关系,可以直接对比降幂展开式与因式分解式的系数;第二小问利用矩阵指数函数的相似不变性,把复杂的矩阵幂级数求和转化为对角线元素标量的幂级数求和,进而运用指数函数的性质轻松得出结果。```