次のように各要素が実数値である行列 を考える.
このとき,以下の問に答えよ.
(問1) ある正則行列 に対し, が対角行列となるとき, は対角化可能という.
(1) 行列 の固有値を求めよ.
(2) のとき,行列 が対角化可能かどうかを判定せよ.
(3) のとき,行列 が対角化可能かどうかを判定せよ.
(問2) が対角化できないとき, の存在範囲を 座標系に図示せよ.
(問3) が対角化できないとき,ある正則行列 を用いて
と変換することができる.ただし, は対角行列であり,また,
であるとする.
(1) と をそれぞれ を用いて表せ.
(2) を求めよ.ただし, は正の整数であるとする.
(問4) が対角化できないとき, が収束するための に関する条件を求めよ.
ただし, が収束するとは,行列 の 成分を としたとき,すべての に対して に関する数列 が収束する,つまり が有限の値となることをさす.
解答:
(問1)
(1) 固有方程式 を解く。
3列目から2列目を引くと、
2行目に3行目を足すと、
よって、固有値は
(2) のとき、固有値は 。
3つの固有値がすべて相異なる実数であるため、行列 は対角化可能である。
(3) のとき、固有値は 。
の代数的多重度は2である。 に対する固有空間の次元を調べる。
この行列のランクは2であるため、固有空間の次元は となる。
次元(1)が代数的多重度(2)と一致しないため、対角化不可能である。
(問2)
行列 が対角化できない条件は、固有値が重解をもち、かつその固有空間の次元が代数的多重度未満になることである。
重解をもつ可能性があるのは以下の3つの場合である。
(i) のとき(固有値 )
ならランク1で次元2(多重度と一致)。ならランク0で次元3。よって常に対角化可能。
(ii) のとき(固有値 )
ならランク1で次元2(多重度と一致)。よって対角化可能。
(iii) のとき(固有値 )
のとき、1列目と2列目は線形独立でありランクは2。固有空間の次元は となり多重度(2)より小さいため、対角化不可能である。
以上より、対角化できない条件は かつ 。
(問3)
(1) 条件より であり、固有値は 。
の形から、 の 成分は重解 となる。
とおくと、 より以下を満たす。
, ,
より 。
より を選ぶ。
より 。これを解いて 。
(注: は一意ではない)
(2)
この行列はブロック対角行列であり、右下はジョルダン細胞であるから、
(問4)
である。 は に依存しない正則行列であるため、 が収束する条件は の各成分が収束することである。
の成分のうち が収束する条件は 。
が収束する条件は 。
(問2) の対角化できない条件 を考慮すると、求める条件は以下の通り。
本题是一道非常经典的线性代数综合题,主要考察了矩阵的特征值计算、对角化判定条件、约当标准型(Jordan Canonical Form)的求解以及矩阵幂的极限。
在计算含参矩阵的特征值时,直接展开行列式往往会得到复杂的高次多项式。观察矩阵的行或列之间的关系(如在此题中,第三列减去第二列可以提取出公因式 ),通过行列式初等变换进行降阶,是求解特征值最稳妥有效的方法。
矩阵对角化的核心判断准则在于:当且仅当矩阵的每个特征值的代数重数(在特征方程中作为根的次数)等于其几何重数(对应特征空间 的维度,即 )时,矩阵可对角化。对于无重根的情况,矩阵必然可对角化;而对于有重根的情况,必须单独代入检验其秩。
当矩阵不可对角化时,可以通过相似变换将其化为约当标准型。题目问3中显式给出了约当块矩阵 ,这意味着我们需要寻找广义特征向量。关系式 变形后即为 ,这正是求解广义特征向量的标准方程。在选取 时,可以适当乘上一个常数因子(如解答中的 ),以避免后续求解 时出现繁琐的分数。
最后,计算矩阵的极限等价于考察其约当标准型的极限。由于约当块次对角线上的元素在 次幂后会变为 ,根据微积分中数列极限的知识,多项式增长的速度慢于指数衰减的速度,因此只有当底数 时,该项才会收敛到 0。这也就排除了 这种虽然 收敛但 发散的情况。