図1に示すような鋼の構造物を設計した.これは,鋼板Aの上面が摺動面となる構造物を想定しているが,ここでは,「摺動面が発熱すると鋼板Aがどのように熱変形するか」を調べたい.そこで,鋼板Aの上面に1kWのヒータを,発熱する摺動面の代わりに接着した.なお,ヒータによる熱は鋼板Aだけに吸収されると仮定し,また,2つの鋼板AとBとの間は熱的に遮断できると仮定する.つまり,ボルト内を流れる熱伝導が無視でき,またボルト部分に断熱材を挟むだけでなく,それ以外の部分で鋼板Bに凹みを付けて空気の断熱層を設け,鋼板Bへの熱伝導を遮断する.鋼板Aは,同じ厚みの鋼板Bと,X(左右)方向の両端で2本のボルトCとDを用いて固定され,ボルトの部分ではZ(上下)方向のみならず,X方向にも動きが拘束されている.次の問に答えよ.
(1) 図1の鋼板Aの隙間はY(奥行)方向に貫通しているが,そこに室温の空気を流して強制冷却したら,上面は高温,下面は低温というように,Z方向に定常的な温度勾配ができた.
(1-1) 鋼板Aの熱変形の形状を図で示せ.
(1-2) 鋼板Aの下面の温度が30℃の時,上面の温度は何℃か.鋼の熱伝導率を50 [W·m⁻¹·K⁻¹]として計算せよ.
(2) 図1のボルトCをはずし,右端の拘束をはずした.さらに隙間の強制冷却をやめて,自然冷却に変えたところ,鋼板Aの下面や側面から熱が散逸した.しばらくしてヒータの出力を200Wと小さくしたら,鋼板Aの温度は,加熱前の温度から50℃増加したところで,一様に一定温度になった.
(2-1) 鋼板Aの熱膨張の形状を図で示せ.
(2-2) 熱膨張による変形量は何mmか.鋼の熱膨張率を1×10⁻⁵ [K⁻¹]として計算せよ.
(3) 鋼板A,Bが室温の状態で,図1のように両端をボルトで固定した.ヒータを加熱後,しばらくすると,鋼板Aは一様に一定な温度分布を示し,鋼板A,Bの温度差は60℃になった.この時,鋼板Aの熱膨張は2本のボルトCとDで拘束しているので,鋼板A,Bの両方に熱応力が発生している.
(3-1) それぞれの鋼板に生じる熱応力を何MPaか.鋼のヤング率を210GPaとして計算せよ.なお,ここでは計算するときに,X方向の応力のみに注目し,鋼板AとBとが同じ厚みだと仮定してよい.
(3-2) 鋼板Bにクラックが生じたが,クラックの最も生じやすい位置を,図で示せ.一般に,クラックは引張応力下で応力集中が生じている位置に生じやすい.
(4) 図1のように加熱すると,鋼板A,Bは一般に,図2の膨張率の異なる金属を貼り付けたバイメタルのように,鋼板Aの上面が上凸の曲面になるように反って変形する.しかし,ここでは鋼板Aの上面が常に平面に保たれるようにしたい.それには,ボルトCによる固定部分を,Z(上下)方向には拘束するが,X(左右)方向には自由という構造にしてやればよい.
(4-1) 鋼板Aをボールを挟んで上下から固定するという着想を得た.具体的にボルトCの固定部分をどのように設計すればよいだろうか.図を用いて示せ.
(4-2) もうひとつの着想として,平行平板を用いる着想を得た.平行平板とは図3に示すように,平行の2枚の板から成り,図のFのブロックをGのブロックに対して,E方向だけに並進させることができる構造である.具体的にボルトCの固定部分をどのように設計すればよいだろうか.図を用いて示せ.

解答:
(1-2)
, ,
フーリエの法則より:
(2-2)
, ,
(3-1)
鋼板A, Bの断面積を とする。力のつり合いより
変形適合条件より:
より

本题涉及传热学中的一维稳态导热、材料力学中的热应力和静不定结构分析,以及机械设计中的机构约束设计。第一部分要求通过傅里叶导热定律计算温度差,此时因为热量只由钢板A吸收且在Z方向形成定常温度梯度,可以直接利用热流量、导热系数和横截面积求得顶面温度。同时由于上下表面膨胀量不同且两端受绝对约束,受热面膨胀大于底面,导致钢板发生向上凸起的弯曲变形。第二部分考察无约束状态下的自由热膨胀,直接应用线膨胀系数与温度变化量及原长的乘积即可算出伸长量,变形体现为单纯的水平延伸。第三部分是典型的静不定热应力问题,由于两块钢板厚度相同且相互约束,在温差作用下会产生大小相等、方向相反的内力,通过变形协调条件和胡克定律可以算出各自承担的应力大小。因为拉应力更容易导致裂纹,所以处于受拉状态的钢板B在几何形状突变处也就是凹槽的内侧直角拐角点最容易产生应力集中。最后一部分属于机械运动学设计,为了消除热膨胀带来的X方向应力,需要设计能够在一个自由度上移动而在另一个自由度上保持刚性的结构。使用滚珠夹持时需配合长条形螺栓孔来实现平面内的平移,而采用平行板弹簧则利用了柔性铰链的特性,在保证垂直方向刚度的同时允许水平方向的位移。